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介護保険料はいつから支払う? いつから使える? 介護保険制度の基礎知識

2021年1月14日 (2021年3月27日更新)

介護保険が老後に生活に重要なものだと理解している人は多いものの、どんな制度で、何歳から介護保険料の支払いが始まり、いつから、どんな条件を満たせば介護サービスを使えるようになるのかを詳しく知っている人は多くはないでしょう。そこで介護保険制度の基礎をわかりやすく解説しました。また介護保険料を滞納すると、どんな罰が科されるのかといった内容もまとめておきました。

介護保険制度とは

介護保険制度とは、介護が必要な人に費用を給付してくれる制度です。介護が必要になったときに、住居サービスや施設サービスを1~3割で活用できるもので、2000年に創設されました。2020年8月の段階で、674万人もの人が要介護(要支援)認定を受けています。

介護保険への加入は40歳以上となっているので、40歳を超えると介護保険料を納めなければいけません。ただ介護保険料を支払っている意識がない人も多いことでしょう。というのも40~64歳までの医療保険加入者は健康保険料と一緒に給料から天引きされているからです。

65歳以降の支払い方

65歳以上の介護保険料の支払い方は、2種類あります。年金から天引きされる「特別徴収」と、納付書で納める「普通徴収」です。原則的に老齢年金、遺族年金、障害年金を年額18万円以上受給している人は、手続きのいらない「特別徴収」となります。
ただし、4月1日以降に65歳になった人や引っ越しなどで新しい地方自治体に転入した人は、「普通徴収」となります。また年金受給権を担保にしている人や年度の途中で介護保険料の減額変更などがあった場合なども、納付書で納める「普通徴収」となります。

つまり年金額が年額18万円以上であれば自動的に天引きされるものの、年度途中での変更などがあった場合には納付書で納めることになるのです。

介護保険で受けられるサービス

介護保険で利用できるサービスと聞いて多くの人が思い出すのが、ホームヘルパーが入浴や食事の介護、掃除、洗濯などを行う「訪問介護」でしょう。しかし実際のサービスは、かなり幅広いものです。そこで主な介護サービスを紹介していきましょう。

看護師が床ずれなどの医療処置や排泄・清潔などの日常生活を送る上で必要な看護を自宅で提供してくれる「訪問看護」、介護用のベッドや立ち上がるとき補助となる手すりなど。福祉用具のレンタルサービスも自宅で利用できる重要な介護サービスの一つです。

食事や入浴などの支援を受けられる日帰りで施設に通うデイサービス、理学療法士や作業療法士による日帰りのリハビリテーションを受けられるデイケアも、自宅で暮らす要介護者にとっては重要なサービスです。

また施設に短期間宿泊するショートステイ、自宅での介護が困難な人が入所する特別養護老人ホーム、自宅で生活できるようするために要介護者が入所する介護老人保健施設なども、介護保険の提供サービスの一つです。

さて、こうしたサービスは、65歳以上の方なら要支援か要介護の認定を受ければ使うことができます。しかし40~64歳までに医療保険加入者の場合は、一定の条件があります。老化が原因となる病気「特定疾病」によって、要介護や朝支援の認定を受けた場合にしか活用できません。特定疾病には、関節リウマチや骨折を伴う骨粗しょう症、初老期における認知症などが含まれています。

介護保険料の滞納した場合の注意点

介護サービスは老後の生活の大きな柱となるものです。そうした大事なサービスを受けるためには、当たり前ですが介護保険料をしっかりと支払うことが重要です。しかし介護保険料を滞納して、預貯金や不動産などを差し押さえられる65歳以上の高齢者が増加しているといます。厚生労働省の調査によれば、2018年度は過去最多の1万9221人が資産の差し押さえを受けたそうです。

介護保険を滞納した場合は、介護サービスを受けるさいの国などが負担する給付金が制限されてしまいます。また保険料納付までの滞納金が科されるケースもあります。
では、実際にどのような給制限があるのか紹介していきましょう。

保険料を1年以上滞納した場合は、サービスを利用するときに、いったん費用全額を自己負担し、その後、保険給付分が支給されます。つまりサービス利用時に、通常1~3割の負担率が全額負担に変わるというわけです。ちなみに保険料が戻ってくるのに2ヵ月以上必要です。

保険料を1年6ヵ月以上滞納した場合、いったん全額自己負担になるのは、1年滞納時と同様です。その後も保険給付分が一部あるいはすべてが差し止めとなり、滞納している保険料として徴収されます。つまり介護サービスの自己負担の比率が変わってしまうのです。

保険料を2年以上滞納してしまった場合は、未納期間の介護保険料の納付ができません。その代わり自己負担額が高くなり、一定の負担額を超えた場合の高額介護サービス費が給付されなくなります。つまり2年以上滞納してしまうと、生涯にわたって大きな影響が出てしまうのです。

ちなみに介護保険料で滞納が起きやすいタイミングが定年退職です。
介護保険と健康保険は定年後に3つの選択肢があります。

①被扶養者になる
②任意継続被保険者になる
③国民健康保険に加入する

保険料がかからないのは①で、②と③は保障内容こそ変わらないものの人によって負担額が変わります。こうした選択や事務手続きをしないことが滞納の原因となります。

なお、経済的に介護保険の支払いが厳しい場合は、地方自治体の介護保険担当に相談し、減免措置の申請を行えば介護サービスを受けることができます。

いずれにしても介護保険料の滞納は、非常に大きなペナルティーを科されることになります。介護サービスを利用する状況になったときには、現役時代と同じような経済状況でないケースがほとんど。そうした中で自己負担額が増えると、老後の生活設計が根本から狂ってしまいます。滞納には気を付けましょう。

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