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65歳以上の介護保険料の支払い方法と受けられる介護サービスについて

2021年3月16日 (2021年3月27日更新)

40歳から支払う介護保険料は、64歳までは給与から天引き(特別徴収)されたり、健保組合に入っていない場合は市区町村からの納付書により納付(普通徴収)したりしますが、65歳以上になると市区町村が原則として年金より天引きします。年金をもらうようになったら、介護保険料はいくら支払うことになるのでしょうか。また、受けられるサービスにはどのようなものがあるのでしょうか。介護保険について解説します。

介護保険の仕組み

介護保険とは、40歳以上の国民が介護保険料を納めることで、要支援認定者、要介護認定者らが介護サービスを1~3割の負担で利用できる仕組みです。そこには、介護が必要になった人を、社会全体で支えようという思想があります。

基本的な発想は、がん保険など一般的な保険と同じです。がん保険は、がんになるかどうかは分からないけれど、「万が一のために」と保険料を支払うたくさんの人たちのおかげで、運悪くがんになってしまった被保険者がまとまったお金を得られるものです。介護保険も、将来介護が必要になるかどうかは分からないけれど保険料を納付しておくことで、いざ介護が必要になったとき、適切な介護サービスが受けられます。

ただ、介護保険財政は保険料のみで運営されているわけではなく、財源は国や都道府県、市区町村などの公費が5割、保険料5割ほどです。介護保険料は市区町村によって、また保険者の納税状況によって違います。

65歳以上の介護保険料支払い方法

介護保険料の支払い方法は、40歳から64歳までと、65歳以上で違います。それぞれ解説します。

40歳から64歳は、会社員の場合は給与から天引き

会社に勤めている間は、会社が加入している健康組合によって、健康保険料と同様に介護保険料も天引きされます。保険料の負担額は2分の1で、残り2分の1は事業者が負担します。

自営など国民健康保険に加入している場合は、市区町村から保険の納付書が届きます。健康保険料と合算した納付書が届きますが、40歳になった年については、誕生月から保険料を負担することになるため、後日改めて介護保険料が加算された納付書が発行されます。

65歳以上は、原則として年金から天引き

65歳以上になると、会社が加入している健保からの天引きがなくなり、年金受給額が年額18万円以上の方は年金から市区町村が直接天引きする形に切り替わります。天引きではなく、納付書が届くこともあります。年金受給額が18万円未満の方、および、以下のいずれかの場合です。

  • 年度の途中で65歳になり、年金天引きへの切り替えが間に合わない
  • 年度の途中で他の市区町村へ引越しがあった
  • 年度の途中で保険料が増額あるいは減額になった
  • 年金が一時差止となった

給与や年金からの天引きによる保険料の徴収を特別徴収、納付書による徴収を普通徴収といいます。

介護保険サービスを受けられる条件

介護保険によるサービスを受けられる条件は、年齢によって違います。65歳以上の高齢者を「第1号被保険者」、40歳から64歳までの人を「第2号被保険者」といい、それぞれ条件があります。詳しく解説します。

65歳以上の高齢者が介護保険サービスを受けられる条件

65歳以上の第1号被保険者が介護保険サービスを受給できる条件は、要支援あるいは要介護状態になったときです。要介護、要支援状態であるかどうかは、介護認定により判断されます。要支援・要介護認定を受けたいときは、以下のような手続きを踏みます。

  • 申請
    市区町村窓口で認定申請を行います。
  • 認定調査・主治医意見書
    市区町村の認定調査員が高齢者の自宅を訪問し、本人の心身状態を聞き取りや質問によって調査します。また、主治医の意見書が市区町村に提出されます。
  • 審査、判定
    調査結果と意見書をもとに審査が行われ、どの程度の介護が必要か、判定が下されます。状態の軽いものから、要支援1、2、要介護1~5まであり、介護度によって受けられるサービスが違います。

40歳から64歳までの人が介護保険サービスを受けられる条件

40歳から64歳までの第2号被保険者が介護保険サービスを受けられる条件は、要介護状態が老化に起因する特定疾病による場合に限定されます。特定疾病は以下の通りです。

  • 末期がん
  • 関節リウマチ
  • 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
  • 後縦靱帯骨化症
  • 骨折を伴う骨粗鬆症
  • 初老期における認知症
  • 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病
  • 脊髄小脳変性症
  • 脊柱管狭窄症
  • 早老症
  • 多系統萎縮症
  • 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
  • 脳血管疾患
  • 閉塞性動脈硬化症
  • 慢性閉塞性肺疾患
  • 両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

受けられる介護サービス

要支援・要介護認定されると、次のような介護サービスが1~3割負担で受けられます。自己負担割合は、所得額や世帯構成によって違います。年金以外に収入がないような人は1割負担と考えてよいでしょう。

相談対応

ケアマネージャーによるケアプランの作成や、介護を行う家族の相談対応などが受けられます。

居宅サービス

高齢者施設などではなく自宅に住む人のための介護サービスには、以下のようなものがあります。

  • 訪問介護(介護士の訪問)
  • 訪問看護(看護師の訪問)
  • 訪問リハビリテーション(リハビリの専門家の訪問)
  • デイサービス(日帰りで施設に滞在)
  • デイケア(日帰りでリハビリ)
  • ショートステイ(施設への短期滞在)

居宅介護支援

自宅で介護を続けるために、福祉用具の購入費やレンタル料金の軽減、住宅改修補助が受けられます。

  • 福祉用具のレンタル・購入(車椅子や杖、介護ベッドのレンタル、おまるなどの購入に関わる費用の自己負担額を1~3割に軽減できる。年度10万円上限)
  • 住宅改修補助(バリアフリー化や手すりの工事費用の自己負担額を1~3割に軽減できる。最大20万円)

施設サービス

介護保険を使って入居できる高齢者施設には以下のようなものがあります。

  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 介護療養型医療施設

いざというときに備えるための介護保険

いつ、どのように介護が必要になってしまうかは分かりません。介護が必要になっても、本人や家族が困らないために介護保険があります。いつから、どのくらい納付しているのか、もし介護が必要になったらどこに相談すればよいのかなど、介護について知っておくのも大事です。ある程度の年齢になったら、地域包括支援センターなどへ出向き、地域の介護について学んでみましょう。

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