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高年齢再就職給付金とは?高年齢雇用継続基本給付金との違いや必要な手続きを解説

2021年3月31日

2021年4月1日から改正高齢者雇用安定法が施行されます。改正前は「65歳までの雇用機会を確保することが義務」付けられていましたが、改正後は「70歳までの就業機会を確保することが努力義務」が加わります。シニアへのサポートには、失業手当を受けた後で再就職したときにもらえる「高年齢再就職給付金」があります。定年後もそのまま会社で働き続ける人がもらえる「高年齢雇用継続基本給付金」との違いや手続きを解説します。

高年齢再就職給付金とは

高年齢再就職給付金とは、雇用保険の基本手当の受給後、60歳以降に再就職した場合に支払われる給付金です。就職の前日における基本手当の支給残日数が100日以上残っていることが受給の条件になります。

高年齢再就職給付金と高年齢雇用継続基本給付金の違い

高年齢雇用継続基本給付金とは、高年齢雇用継続基本給付金の枠組みの中で、60歳~65歳未満の人の賃金が60歳時点の賃金と比べて75%未満に低下した状態で働いている場合に支給される雇用保険です。60歳を機にポストを外されたり、再雇用という形で雇用形態が変わったりする際に、賃金が下げられるケースがよくあります。大幅に減額された場合、支給される雇用保険が、高年齢雇用継続基本給付金です。

以下、2つの制度の目的や受給条件についての違いを解説します。

高年齢再就職給付金と高年齢雇用継続基本給付金の目的の違い

高齢者雇用安定法により、企業側は定年を60歳より下回ることはできなくなりました。企業側は、定年を引き上げる、定年は60歳であっても希望者は継続雇用制度により再雇用をする、定年制の廃止が求められています。

これは少子高齢化で人口減少が進む中、経済を支える大切な労働力として、働く意欲のある高年齢者の雇用を促進するものです。

しかし、一般的には60歳にもなると重要なポストから外されるなどし、多くの人は賃金が減少します。大幅に賃金が減少した場合、その救済措置として高年齢雇用継続基本給付金が設けられているのです。そして、一旦失業した後、失業手当を受けながら求職し、早めに採用された場合は高年齢再就職給付金が受け取れます。

高年齢再就職給付金と高年齢雇用継続基本給付金の受給条件の違い

高年齢再就職給付金の受給条件は、以下の通りです。

1)基本手当を受給した後、60歳以後に再就職して、再就職後の各月に支払われる賃金額が基本手当の基準となった賃金日額を30倍した額の75%未満となったもので、以下の要件を満たす者

  • 基本手当についての被保険者であった期間が5年以上あること
  • 再就職した日の前日における基本手当の支給残日数が100日以上あること
  • 安定した職業に就くことにより被保険者となったこと

高年齢雇用継続基本給付金の受給条件は、以下の通りです。

1)原則として、60歳時点の賃金月額(上限あり)と比較して、60歳以降の賃金が75%未満であること
2)60歳以上65歳未満の一般被保険者
3)被保険者の期間が5年以上あること
以上の条件を満たし、かつ失業したときに受給できる基本手当(再就職手当など、基本手当を支給したとみなされたとされた給付を含みます)を受給してない人が対象になります。

つまり、高年齢再就職給付金は、失業手当を受けていなければもらえません。一方、高年齢雇用継続基本給付金は、失業手当を受けていたらもらえません。

支給期間

高年齢再就職給付金も、高年齢雇用継続基本給付金も、被保険者が60歳に到達した月から、65歳に達する月までが対象になります。高年齢再就職給付金の場合、基本手当の支給残日数200日以上は2年間、100日以上は1年間です。

給付金額

高年齢再就職給付金も、高年齢雇用継続基本給付金も、60歳以後の各月の賃金の15%となります。ただし、賃金と給付の合計額が60歳時点の賃金70.15%を超え、75%未満の場合は、逓減した率となります。また、賃金と給付の合計額が月額33万9560円を超える場合は、超える額を減額します。

高年齢再就職給付金の手続き方法

高年齢雇用継続基本給付金の受給条件を満たした人なら、給付金の申請ができます。支給対象月から4か月以内に、基本的に事業主が、事業所の所在地を管轄するハローワークに申請する必要があります。

提出すべき必要な書類と手続きの主な流れ

初回支給申請前に、受給資格確認を行う場合の手続きの流れです。

1)被保険者が事業主に、「高年齢雇用継続基本給付金受給資格確認票・(初回)高年齢雇用継続基本給付金支給申請書」(=受給資格確認票)を記入・提出
2)事業主は「高年齢雇用継続基本給付金受給資格確認票・(初回)高年齢雇用継続基本給付金支給申請書」をハローワークに提出
3)ハローワークより事業主へ受給資格確認通知書、支給申請書交付
4)事業主から被保険者に対し、受給資格確認通知書、支給申請書交付
5)被保険者が事務所に支給申請書記入・提出
6)事業主がハローワークに支給申請書を提出
7)ハローワークが事業主に支給(不支給)決定通知書、支給申請書(次回分)交付
8)事業主が被保険者に支給(不支給)決定通知書、支給申請書(次回分)交付
9)ハローワークが被保険者へ支給(口座振り込み)

原則として2ヶ月に1度、ハローワークから指定された月に支給申請書を提出します。

高年齢再就職給付金の注意点

減額した収入を補う高年齢雇用継続基本給付金や、再就職のときに支給される高年齢再就職給付金には、併給できないものもあります。

高年齢再就職給付金か、再就職手当かを選ぶ

60歳以降に一旦離職したのち、雇用保険を受給後、再び就職した場合は、高年齢再就職給付金の受給資格がありますが、これは雇用保険の再就職手当と併給することができませんので、いずれか一方を被保険者が選択します。支給の方法については途中で変更できません。
それぞれ支給の回数、支給額の変動の有無、年金との併給の可否といった違いがあります。十分に比較、検討をしましょう。

支給申請時期はハローワークによって違う

支給申請書の提出は2ヶ月ごととなりますが、ハローワークによって、偶数月なのか、奇数月なのかが違います。

不正受給をしたら厳しく罰せられる

受給資格がないのに、不当な手段で支給を受けた、あるいは支給を受けようとした場合は、法律により罰せられます。また、給付金の支給停止、支給金の全額返金、悪質だと判断された場合は不正受給の3倍の罰金として納めなくてはなりません。

雇用意欲を支える高年齢再就職給付金

60歳で会社を辞めてリタイヤする人は、もはや少なくなってきています。今後はさらに経済発展に向けて定年制が見直され、高年齢者の雇用促進が活発になるでしょう。高年齢再数食給付金や、高年齢雇用継続給付金は、被保険者が受け取れる権利でもあります。労働意欲の支えとして、頭に入れておきましょう。

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