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独身の老後に必要な老後資金はいくら?もらえる年金や必要な貯蓄額を解説

2021年3月31日 (2021年5月10日更新)

誰もが気がかりな、老後資金。特に独身の場合、頼れる家族がなく、自力で老後資金を補う必要があります。また、生活費においては、夫婦で迎える老後よりお金がかかることがあるようです。今は家族や夫婦で暮らしていたとしても、子供の独立や配偶者の死別により、誰もが独身と変わらない状況で老後を迎える可能性があります。独身者がもらえる年金や必要な貯蓄額について知っておきましょう。

独身に必要な老後資金

老後の捉え方は人によって異なりますが、一般的には、仕事を離れてから余生を過ごす時間を指します。65歳に定年退職をし、年金をもらい始めたら「老後」と考える人が多いようです。
仮に65歳からが老後とすると、平均寿命から逆算した場合、男性は約20年、女性は約25年間が老後期間にあたります。それだけ長い期間、必要となる老後資金は、独身の場合いくらになるのでしょうか?

生活資金

総務省の「家計調査報告(家計収支編)2019年(令和元年)平均結果の概要」によると、高齢者無職世帯のうち、夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみ無職世帯)の消費支出は23万9,947円。それに対し、単身世帯(60歳以上の単身無職世帯)の消費支出は13万9,739円となっています。

このデータを見ると、金額そのものは単身世帯のほうが低いのですが、夫婦無職世帯の消費支出を2で割り、1人当たりの金額を出すと11万9,974円となり、単身者の方が夫婦無職世帯に比べ消費支出が割高になっています。

さらに、この消費支出に税金や保険料を加えると、一般的に独身者の生活資金は月15~17万円必要になるといわれています。

医療・介護資金

厚生労働省「医療保険に関する基礎資料」(平成29年度・生涯医療費・年齢階級別医療費の男女計)を見ると、生涯医療費は65歳~69歳で223万円、70歳~74歳で271万円、75歳~79歳で303万円、80歳~84歳で307万円となっています。

医療費の自己負担割合は現役並み所得者をのぞき、70歳未満で3割負担、70歳から74歳までは2割負担、75歳以上は1割負担になりますが、65歳以上から段階的に医療費は上がり、健康不安は増える一方です。

自力で備えなくてはならない独身者はなおさら、持病に関する医療費、急な入院・手術費、加えて介護資金も手厚く準備しておく必要があります。

リフォーム費用といった住宅資金

独身者の中には、賃貸物件に住んでいる方もいるでしょう。しかし、高齢者になると孤独死や家賃滞納のリスクから、新規で賃貸契約を結ぶのが難しくなる傾向があります。だんだんと住まいの確保が難しくなるので、持ち家を検討することも頭に入れておきましょう。

また、すでにマンションや戸建て住宅を購入し、家賃の必要がないとしても、経年による劣化により、ほとんどの場合はリフォームを要します。特に老朽化しやすい戸建て住宅は、バリアフリー、浴室の改装など、介護を見据えて大規模なリフォームが必要になることも少なくありません。金額は一概には言えませんが、少なくとも200~300万円は備えておいたほうがよさそうです。

独身の老後にもらえる年金  

老後の収入として、多くの人が頼りにしているのが年金です。

老後にもらえる公的年金は、原則20歳以上60歳未満の人に加入義務がある「基礎年金」と、会社勤めなどの人などが加入する「厚生年金」の2階建てになっています。
  
もらえる金額は、基礎年金を20歳から60歳まで積み立てた場合、年間で満額の78万100円(2019年現在)を受給できます。

2階建てで積み立てる厚生年金は人によって異なりますが、厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(令和元年)によれば、65歳以上の男性で月平均17万1,305円、女性で10万8,813円となっています。

つまり、基礎年金と厚生年金を合わせれば、毎月23万~17万円ほどが公的年金として受け取れる計算になります。

公的年金に加え、私的年金で備えておくのが安心

私的年金は、基礎年金に上乗せできる給付制度です。

主に「確定給付年金(DB)」、「確定拠出年金(DC)」、「個人型確定拠出年金(iDeCo)」、自営業・フリーランスが加盟できる「国民年金基金」、民間の保険会社が販売している「個人年金保険」などがあります。

公的年金だけでは不安を感じる場合は、私的年金の加入も検討しましょう。

独身の貯蓄額平均

総務省統計局「平成26年全国消費実態調査 単身世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果」によれば、平均で60代男性1,611万円、女性で1,622万円の貯蓄があるとされています。

しかし、公的年金が受け取れるとしても、必要な生活資金、医療費、介護費などの老後資金を考えると、余裕ある老後を送るには貯蓄だけでは心許ないと感じる人も少なくないでしょう。

老後に備えておくこと

頼れる家族がいない独身者が、老後の幸せのために備えておきたいものに、3つの「K」があるといわれています。それが「経済面の安定(お金)」、「健康」、「孤独(心の安定)」の頭文字からとった「3K」です。ひとつずつ説明していきます。

充分なお金や資産形成

生活資金の不足分は、年金、貯蓄、退職金などでカバーする必要があります。贅沢まではいかなくても、ささやかながら人生を楽しめるお金を用意しておきましょう。

年に一度届く「ねんきん定期便」や日本年金機構の「ねんきんネット」で、将来自分がどれくらい受給できるか、確認しておくことも大切です。

また、老後に困らないためにも再雇用の道を探したり、家賃などの固定費の見直しをしたりすることはもちろんですが、単身者ほど賃貸物件を借りることが難しくなるので、住まいの確保が重要です。持ち家の購入や介護施設の入居も視野に入れた資産形成をしましょう。

相続する人がいない独身者は不動産購入に抵抗がありますが、持ち家があれば不動産を担保にして融資が受けられるリバースモーゲージのシステムを活用することができます。
資産形成のひとつとして覚えておくとよいでしょう。

リバースモーゲージとは? 仕組みとメリットやリスクなど注意点をわかりやすく解説!

健康に留意する

再雇用の道を選ぶとしても、気ままな老後を過ごすとしても、何はともあれ健康が第一です。
定期的に健康診断を受けることはもちろんですが、食事に気を配り、適度に体を動かして健康的な毎日を過ごしましょう。

万が一、怪我や骨折をした場合などは、寝たきりとなるリスクが上がります。いくつになっても一人で歩けるよう、体力づくりを心がけましょう。

趣味や友達を持つ

仕事に熱中していた人ほど、退職後は孤独になりがちです。定年していざ自分の時間が増えたら、何をしていいのか分からなくなってしまう人も少なくありません。

いままで独身だった人は、一人で過ごす楽しみ方をたくさん知っていますが、老後を楽しく過ごすにあたり、気の置けない友人は大切な存在になります。老後を迎える前から、地域のコミュニティや同じ趣味を持つ仲間を見つけて輪を広げておくのも、孤独にならないためにも大切なことです。

独身者こそ老後を楽しむために資金の見直しを

身軽で気ままに過ごせる独身者ですが、老後はひとりで生活しなくてはなりません。先が見えない将来のことに目を向けると不安になりますが、老後の資金や受け取れる公的年金はいくらか確認し、しっかり備えておくだけでも安心感が違います。老後の「3K」に陥らないよう視野を広げていきましょう。

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