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老後の一人暮らしへの不安は?生活費や家をどうするのかなど楽しみ方を解説

2021年4月30日 (2021年5月10日更新)

近年、急激に増えているのが高齢者の一人暮らしです。厚生労働省調べの高齢者白書によると、平成27年(2015年)では、男性約192万人、女性約400万人が一人暮らしです。核家族が進んだ現代では、今まで家族や夫婦で暮らしていても、子供の独立や配偶者の死別により、老後を一人で迎えるケースが増えています。老後の一人暮らしで一番の不安が生活費といったお金の問題でしょう。老後資金が心許ない場合はどうすればいいか具体的な方法を紹介します。

老後の一人暮らしにある不安

老後の一人暮らしで感じる不安は、大きく3つあります。それが「お金」「健康」「孤独」です。それぞれの頭文字から「老後の3K」と呼ばれます。それぞれの不安要素を引き起こす原因をまとめてみましょう。

・お金

豊かで安定した老後を支えるものは、何を差し置いても「お金」です。
一人暮らしの場合、配偶者がいる家族と違い、生活のコストは割高になりがちです。現役時代と同様の生活水準で散財した結果、老後資金が思った以上に目減りするケースがあります。
また、ケガや病気をした場合、病院までタクシーを使う、介護サービスを活用することにより思った以上に出費がかさむのも一人暮らしの場合です。老後に起こりうるリスクを甘く見積もっていると意外な出費が増え、これが老後破産のリスクを高めます。

・健康

健康に留意していても、あちこちに不具合が出てしまうこともあるでしょう。一人暮らしの場合、様々な食材を購入するのが難しいことから、作ったおかずを食べ続けるようなワンパターンの食事になりやすく、栄養のバランスが乱れがちです。
手軽な出来合いのものや外食ばかりに頼っていると、塩分や脂質過多な食事になることも多く、これが健康を損なうきっかけになります。

・孤立

仕事に熱心だった人ほど、地域のコミュニティに参加する機会を逃してしまっているので、老後は孤独になりがちです。いざ仕事がなくなると何をしていいのかわからず、家に閉じこもってしまうと、ますます孤独は深まるばかりです。
外出をしない、定期的に会って話をする友人がいないなど、外との接触を断ってしまうと、万一家の中で倒れてしまった場合、孤独死になる危険性もあります。

一人暮らしの老後に必要な生活費

老後とは一般的に、仕事を離れてから余生を過ごす時間です。仮に65歳に定年退職をしたら約20~25年は、年金に頼る生活になります。
一人暮らしの場合、必要な生活費はいくらくらいになるでしょう? それにより自分に必要な老後資金が見えてきます。

月々の生活費は15~17万円は必要

総務省の「家計調査報告(家計収支編)2019年(令和元年)平均結果の概要」によると、高齢者無職世帯のうち、夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみ無職世帯)の消費支出は23万9,947円。それに対し、単身世帯(60歳以上の単身無職世帯)の消費支出は13万9,739円です。
つまり一人あたりの生活費は、一人暮らしの方が割高になります。この消費支出に税金や保険料を加えると、一般的に一人暮らしの生活資金は月15~17万円は必要になります。

医療費、将来の介護の備えも必要

年齢が上がれば上がるほど健康不安は増えます。一人暮らしの人はなおさら、持病に関する医療費、急な入院・手術費、加えて介護資金も手厚く備えておく必要があります。
一人暮らしの場合、仮に骨折でもすると寝たきりになり、生活をするには誰かの手を借りなくてはなりません。公益財団法人生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」(2018年)によると、在宅介護になった場合、月額費用は平均4.6万円かかるとされています。

終の棲家になる住居費も必要

賃貸なら生きている間は家賃が重くのしかかってきます。
すでにマンションや戸建てを購入し、家賃の必要がないとしても固定資産税はかかります。マンションなら管理費や修繕積立金を支払わなくてはならず、これらは経年とともに値上がりする場合が多いため、家計を圧迫します。
戸建ては、管理費や修繕積立金は不要ですが、経年劣化により多くはリフォームを要し、その手配も自分で行わなくてはなりません。一人暮らしの場合、転倒を防いで暮らしやすくするためにバリアフリー、浴室のリフォームが必要になる場合が多いようです。そのための費用として、少なくとも200~300万円は備えておきましょう。

老後に必要な資金はどれくらい?老後資金の貯め方や今からできる準備方法を説明

老後の一人暮らしの家はどうする

どこでどのように暮らすかも、豊かな老後を送る上では重要です。今は家族やパートナーがいても、ゆくゆくは一人暮らしの可能性がある場合、大きな一軒家では暮らしにくい面もあり、老後の前に住まいを見直す人は増えています。
もし老後を一人暮らしで迎える場合、賃貸と持ち家、どちらがいいのでしょうか? 
どちらそれぞれのメリットとデメリットについて解説します。

賃貸のメリットとデメリット

賃貸の大きなメリットは、ライフスタイルの変化で住まいを選べるところです。もし、老後の趣味で没頭できるものがあったら、それを続けるために利便性の高い土地へ引っ越すことも可能です。また、賃貸物件の場合、賃貸設備が故障したときの修繕費用は基本的に大家が受け持つので、住まいを維持するコストはそれほどかかりません。
デメリットは、家賃を払い続けなくてはいけない点です。安い家賃の物件に移ろうと思っても、高齢者になると孤独死や家賃滞納のリスクから、新規で賃貸契約を結ぶのが難しくなる傾向があります。また、バリアフリーを望んでも勝手にリフォームができません。

持ち家のメリットとデメリット

持ち家のメリットは、いつまでも住める安心感があります。ローンを完済したら、払うのは固定資産税くらいで、大きな費用はかかりません。また、老後に合わせてバリアフリーや浴室リフォームが自由にできる点も持ち家の強みです。
一方、デメリットとなるのが、購入費用が高いことです。老後に合わせて地方の持ち家を売り、生活に便利な都心のマンションを購入したら思わぬ出費が重なってしまい、老後資金が目減りするケースもあります。また、環境に変化があっても簡単に引っ越せない点も賃貸のデメリットといえるでしょう。当然ながらメンテナンス費用もかかります。
ただし、持ち家は大きな資産です。持ち家があれば、不動産を担保にして融資が受けられるリバースモーゲージのシステムを活用することができます。

リバースモーゲージとは? 仕組みとメリットやリスクなど注意点をわかりやすく解説!

一人暮らしの老後を楽しむための準備

一人暮らしになっても生活を楽しみ、「老後の3K」の不安を払拭するには、老後を迎える備えや心構えにかかっているといえそうです。今からできることを把握しておきましょう。

一人でも暮らしていける十分な資産を

公的年金で補えない生活費の不足分は、年金、貯蓄、退職金などでカバーする必要があります。
年に一度届く「ねんきん定期便」や日本年金機構の「ねんきんネット」で、将来自分がどれくらい受給できるか確認しておきましょう。公的年金が足りない場合は、アルバイトや再雇用の道を模索するのもひとつの手です。
無駄な生活費の支出がないかを確認しておくと同時に、高齢者向け住宅や介護施設の入居も視野に入れた「終の棲家」探しも重要です。

病気やケガに備えよう

何はともあれ健康が第一です。日々の食事に気を配る、定期的に健康診断を受ける、適度に体を動かす習慣をつけるなどして、健康的な毎日を過ごしましょう。
万一、病気やケガになった場合、受けることのできる福祉サービスや、認知症に備えて、成年後見制度について確認しておくことも大切です。
もし、身近に頼れる兄弟や親族がいない場合は、判断能力はあっても体の自由が利かなくなったときのために、自分の財産の管理や生活の事務的な手続きを代理人に委任できる「財産管理委任契約」についても調べておくといいでしょう。

人とのつながりを持とう

一人暮らしの人が、家に閉じこもってしまうと孤独になりがちです。孤独死を迎えないためにも定期的に外出するなどし、周囲との関係を断たないようにしましょう。趣味や地域活動を通して、友人知人の輪を広げておくのも、孤独にならないために大切なことです。

老後を楽しむためにも備えは万全に

一人暮らしの老後の明暗を分けるのは、お金、住まい、健康、友人です。老後を迎えてから慌てて準備するのでは、あまりにも遅すぎます。特にお金や住まいの確保は心の安定にもつながります。定年を迎える15年くらい前から理想の暮らしを思い浮かべ、それに向けて準備を始めましょう。

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