シニア向けローン相談所

お問い合わせ
老後

老後を賃貸で過ごすメリットとデメリットや持ち家との比較や借りる場合の注意点

2021年6月1日

老後は持ち家で、ローンや家賃の心配もなく悠々自適に過ごしたいという考えの方は多いのではないでしょうか。しかし晩婚化により、マイホームのローンを支払い終わる年齢はどんどん老後にずれ込んできています。
固定資産税による家計圧迫も不安ですよね。では、老後も賃貸がよいのでしょうか?老後に賃貸で暮らす場合のメリット・デメリットや持ち家との比較を解説、どちらが安心なのかを検証します。

老後を賃貸で暮らすメリット

老後を賃貸で暮らす主なメリットは、以下の3点です。

世帯構成が変わったらより小さい物件へ移ってコストを減らせる

子どもたちが独立するたびに、家の中は一室、また一室と空き部屋ができます。住宅ローンが残っている場合は、高いローン額を支払いながら大きな家に住み続けなければなりません。
一方で、賃貸であれば、夫婦2人の生活にちょうど良くサイズダウンした物件を選ぶことで、家賃もそのぶん低コストとなります。

固定資産税や修繕費を支払わなくてよい

持ち家であれば、固定資産税を毎年納付しなければなりません。家が傷んでくれば、修繕費もかさみます。賃貸であれば、固定資産税も、修繕費も負担する必要はありません。

施設への住み替えが楽にできる

賃貸であれば、介護が必要となった際、必要な設備の揃っている施設へスムーズに住み替えができます。もし持ち家があると、施設に入るときに家を手放すか、維持管理していくかを選ばなければいけません。

家を売却するには相応の期間が必要ですし、買い手がなかなか見つからないおそれもあります。売却しない場合は、定期的に風を通す、除草をするなどの管理をしないと家が傷みますし、管理せずに放置しておくと近所から苦情が出るおそれもあります。

老後を賃貸で暮らすデメリット

老後を賃貸で暮らすデメリットには、主に以下の3点が挙げられます。

賃貸契約がどんどん難しくなる

定期的で安定した収入のない高年齢者は、賃貸契約を結ぶのが難しいものです。高年齢になるにつれて、契約や更新を断られるリスクは高くなり、物件の選択幅が狭くなっていくでしょう。

子世代に資産を残せない

持ち家は大きな資産の一つです。子世代に持ち家を残すことができれば、そのまま子世代が居住するのはもちろんのこと、売却、賃貸に出すなどして現金を得ることができますが、賃貸では何も残りません。

介護が始まっても手すりなどをつけられない可能性が高い

介護が始まると、車椅子のためのスロープや玄関、浴室、トイレなどに手すりをつけたほうが、自立した生活の助けになる場合があります。バリアフリーのためのリフォーム費用には、国から補助も出ます。

しかし、賃貸物件では、介護のための改築はほぼ不可能でしょう。どんなに居心地が良い部屋であっても、施設への引越しがやむを得ない場合が多いです。

老後の持ち家と賃貸の比較

老後に持ち家で暮らすか、賃貸にするかを考えるためには、4つの比較ポイントを押さえる必要があります。それぞれ、自分や配偶者の状況、検討している物件の価格や賃料に照らし合わせてみましょう。

比較ポイント① 初期費用を比較する

持ち家の場合、初期費用として挙げられるのは以下の通りです。

  • 仲介手数料
  • 登記手数料
  • 不動産取得税

価格にもよりますが、およそ住宅全体の価格の5%から10%を最初に支払うことになります。4,000万円の物件であれば200万円から400 万円程度です。まずはこの程度の貯蓄があることが、持ち家を購入するための必須条件となります。 一方、賃貸の初期費用として挙げられるのは、以下の通りです。

  • 敷金
  • 礼金
  • 家賃の1~2ヶ月分を先払い
  • 仲介手数料

金額は、家賃により変わってきます。敷金、礼金、仲介手数料については、それぞれ賃料の1~2ヶ月分が相場です。
すべて合わせて、家賃の4~6ヶ月分がかかるとみておきましょう。家賃が8万円なら、初期費用は32万円~48万円となります。

比較ポイント② 継続的にかかる費用を比較する

初期費用の次に、継続的にかかる費用を比較します。 持ち家の場合、継続的にかかる費用は以下の通りです。

・ローン返済(毎月)
・固定資産税(年4回納付 )

火災保険料は、賃貸の場合よりも高めに設定される場合が多いです。

賃貸の場合、継続的にかかる費用は以下の通りです。

  • 賃料(毎月)
  • 共益費(毎月)
  • 更新料(2年に1回など)

ローンには終わりがありますが、賃料は住んでいるかぎり支払いを続ける必要があります。また、ローンは完済後であっても固定資産税は発生します。よって、この継続費用については、長期間における比較が不可欠です。

日本人の平均寿命である84.21歳(2018年)まで生きると想定して、合計金額を算出してみましょう。

比較ポイント③ 長期的なサイクルで支払う費用を比較する

住居には、長期的なサイクルで支払う費用も発生します。持ち家に対しては、保険やメンテナンス費です。

例えば、地震保険に加入する場合に5年毎に支払うというものが該当します。また、家を建てて数年が経過すれば、外壁や屋根等に対して修繕費が必要になってきますし、突発的な損傷により修繕が必要になる場合もあります。

一方、賃貸物件の場合はメンテナンスをオーナー側が行うため、修繕費としてまとまった金額が出ていくようなことはあまり考えられません。賃貸の場合、長期的なサイクルで出費として考えなければならないのが、住み替えのための費用です。住み替えのたびに、数十万円の費用が必要になります。

比較ポイント④ 資産になるかどうか

簡単にいえば、持ち家は資産になりますが、賃貸は資産として残りません。

しかし、持ち家は、子世代が住まない場合には負担となる場合があります。都市部ではない場所にある古い物件などは、空き家になっても買い手がつかず、固定資産税や管理費だけがかさむという話も少なくありません。

持ち家の購入を考えるときには、「プラスの資産となるかどうか」も頭に入れて選びましょう。

老後に賃貸を選ぶ時の注意点

最後に、老後に賃貸を選ぶときの注意点を3つお伝えしましょう。

もっと年老いたときの生活を想像して物件を選ぶ

高齢となると「防犯のためにも2階以上を」と考えがちですが、エレベーターのない物件を選ぶと、のちのち大変です。足腰が弱ると、自宅に帰る階段を上るだけでも大変という状況が想定されます。

また、バリアフリーの面からみると難のある物件や、お風呂場で浴槽に入るのにかなり足を上げなければ跨げないところなども、避けたほうが無難です。

家賃は家計をシミュレーションしたうえで算出する

家賃については「貯金を取り崩せばよい」と考えがちですが、この先長生きすれば、かなりの金額が家賃に消えることになります。公的年金など、世帯の月ごとの年収を把握し、そこから食費や生活用品など他にかかる家計を引いたうえで、家賃にかけられる金額を算出しましょう。

空き家となる自宅の活用について考えておく

持ち家を離れて賃貸生活を始めるなら、自宅の活用法についても考えておきましょう。

空き家のままにしておくと、定期的に管理してくれる人がいなければ家が傷んでしまいます。今までの家を売却する、賃貸に出すなどして収入を得れば、家賃に振り替えることも可能です。

老後は「賃貸で身軽に」と考えるなら、しっかり家計把握を

老後は賃貸物件に住み、事情に合わせて引っ越すスタイルを選びたいのであれば、生涯にわたって家賃を確保するのが最も重要です。収入や貯金を確認し、どのくらい家賃として支払えるのかを、きちんと把握しておきましょう。

関連記事

cursor