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年金を払っていない人の老後はどうなる?払っていない場合の対処法も解説

2021年9月16日

毎月、1万6000円ほどの納付となっている国民年金の保険料を「払っていない」という人はいませんか。年金保険料の未納が続くと、将来年金を受給できない可能性もあります。ずっと納付をせずにいたら受給権を得られず、老後は生活保護を受けざるを得なくなるかもしれません。年金には、免除や猶予の仕組みもあります。年金を払っていない人の老後のリスクや、今からできる対処法について解説します。

国民年金保険料の納付率

令和2年度における国民年金の最終納付率(※)は、統計を取り始めた平成16年度から数えて過去最高の77.2%です。最終納付率は、平成24年度から8年連続で上昇しており、前年度から0.9ポイントの増となりました。

2割強の国民が年金を払っていないということを、どう感じるかは人それぞれでしょう。もしかしたら、若い世代の方が「意外ときちんと納めている人が多い」と思うかもしれません。納付率は、年齢が高くなるにつれて高くなるためです。令和2年度のデータでは、25歳から29歳の最終納付率が68.59%なのに対して、55歳から59歳の最終納付率は84.12%。シニアに近づくほど、年金の大事さをリアルに感じるようになるからこその数字といえます。

(※)令和2年度の最終納付率:平成30年4月分~平成31年3月分の保険料納付対象月数のうち、令和3年4月末までに納付された月数の割合
参考:令和2年度の国民年金の加入・保険料納付状況について(厚生労働省)

年金を払わないことによるリスク

長く年金を払わなければ、老後、貧困に陥るリスクが高くなります。年金を受け取るためには、保険料の納付期間が合算して10年以上必要です。納付期間が10年に満たなければ、「納付しただけ損」になってしまいます。

また、年金の受給額は、年金を納付した期間の長さと、給与の高さに比例して高くなります。よって高収入の人や、年金を長く納めた人の方が多く年金をもらえます。10年以上納付していても、納付期間が短ければ短いほど、受給額は少なくなります。

「ずっと働くつもりだから大丈夫」と考えていても、老後、誰もが健康で長く働けるとは限りません。年金がもらえないなか、パートやアルバイトの収入で生計を立てているシニアは、病気やケガによって仕事を失えば一気に収入ゼロの生活が待っています。

年金を払っていない場合の対処法

年金を払っていない場合、次の6つの対処法を検討しましょう。

納付期限後、2年以内であれば後納できる

年金は、納付期限から2年を過ぎると「未納」とみなされ、その期間分の保険料は支払われなかったものとみなされてしまいます。年金を払っていない場合は、まず2年以内の納付書を集め、納付しましょう。納付期限が切れると延滞金が発生します。督促状等をよく確認し、納付するようにしましょう。年金事務所へ問い合わせをすると正確な納付額が分かります。

免除制度を利用する

本人や配偶者、世帯主それぞれの前年所得が一定額以下の場合、保険料が全額、あるいは一部免除となります。保険料が全額免除となる金額の目安は、「(扶養親族の数+1)×35万円+22万円」です。扶養親族数が1人であれば、前年所得が92万円以下であれば全額免除の対象となります。

免除となる期間は、年金の受給資格期間に加算されます。また、年金額にも一部が反映されます(全額免除の場合、保険料を全額納めた場合と比べて1/2の割合)。

なお、2019年4月から、第一号被保険者の期間を対象とした産前産後期間の保険料免除制度が開始されています。対象となる免除期間は、出産予定日、あるいは出産日が属する月の前月から4ヶ月間です。多胎妊娠の場合は、出産予定日あるいは出産日が属する月の3か月前から6ヶ月間です。早産、死産、流産及び人工妊娠中絶を含みます。

産前産後機関の免除制度を活用すると、免除期間は受給資格期間として加算されるうえ、年金額に満額が反映されます。

猶予制度を利用する

50歳未満で、本人、配偶者それぞれの前年所得が一定額以下の場合、保険料の納付猶予制度を利用できます。猶予期間は、年金受給資格期間として加算されますが、年金額への反映はありません。

また、学生の場合は、在学中の保険料の納付が猶予される「学生納付特例制度」が利用できます。本人の所得が一定金額以下の場合に限り、家族の所得の制限はありません。猶予期間は、年金受給資格期間として加算されますが、年金額への反映はありません。

個人年金に加入する

「自分のときはどのくらいもらえるかわからない公的年金に、お金を払うのが惜しい」という人は、個人年金を検討しましょう。個人年金は、60歳や65歳など、契約時に設定した年齢に達するまで一定額を積み立て、契約年齢に達したら年金の形で積立金を受け取る仕組みです。各金融機関で取り扱いがあります。

節税効果のある確定拠出年金(IDeCo)、NISAなど、個人年金の仕組みや受け取り方はさまざまです。複数の金融機関から資料を取り寄せ、自分に合ったものを検討してみましょう。

小規模企業共済に加入する

小規模企業共済は、国の機関である中小機構が、小規模企業の経営層や個人事業主に向けて提供している退職金制度です。「自分のリタイア後については、自分で備えたい」という事業主の方などにおすすめです。掛け金は1000円から7万円の範囲で、500円単位で自由に設定でき、加入後も金額を変えることができます。また、掛け金の全額が控除可能なので、節税に有利です。

財産の処分を考える

老後の生活のために処分できる財産はないかを考えてみましょう。とくに不動産の整理は、資金調達にも、相続対策にもなります。「財産と呼べるものは自宅しかない」という人は、リバースモーゲージが使えないか考えてみましょう。リバースモーゲージとは、自宅を担保に借り入れを行い、元金は契約者の死亡後に相続人が自宅を売却するなどして返済する方法です。毎月の返済は利息だけなので、自宅に住みながら生活資金を調達することができます。

任意加入制度とは

「今から60歳まで年金を払い続けたとしても、受給資格期間の10年に満たない」という人は、任意加入制度の利用を検討しましょう。任意加入制度とは、60歳以降でも国民年金に加入できる制度です。

任意加入の条件は、日本に住んでいること、60歳以上65歳未満であること(年金の受給資格期間を満たしていない場合は70歳まで可能)、納付月数が40年未満であること、厚生年金保険や共済組合などに加入していないことなどです。

仮に50代までずっと年金未払いであったとしても、任意加入制度を利用して70歳まで年金保険料を納付すれば、受給可能期間の10年に達することができます。
参考:「任意加入制度」(日本年金機構)

まとめ

年金保険料を払っていないと、いざ老後となったときに年金を受給できず、貧困に陥る恐れがあります。働いているうちは「受け取れる年金なんて、微々たる額だ」と感じるかもしれませんが、高齢で思うように働けなくなってからは、貴重な生活費の一部となります。いつから年金を払っていないのかわからない人は、誕生月に発行される「ねんきん定期便」を確認してみましょう。

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