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お金がない親の面倒をみるために知っておくべきこと!利用できる制度や注意点

2021年11月12日

親の介護が必要になると、多かれ少なかれ面倒をみる部分が出てきます。その際、資金面において、親の年金や老後資金から捻出するのか、子どもが援助するのかといったことは、あらかじめ決めておくべきです。お互いが相手の金銭を頼るつもりだったのなら、貯金が底をつき生活できなくなり、生活保護を頼るといった事態になりかねません。お金がない親の面倒をみるために、知っておくべき制度や注意点について解説します。

親のお金がなくなったときにすること

親のお金がなくなったら、まずは親の家計収支を見極め、今後の方針を立てなければなりません。以下の3つを確認しましょう。

親の今後の収入についての確認

65歳以上の親であれば年金を受給しているはずです。年金額について確認しましょう。年金は、一ヶ月おきの偶数月に2ヶ月分がまとめて振り込まれます。それを2で割って、一ヶ月に使えるお金を把握します。また、個人年金保険に加入していないか、近々満期になる保険はないかを確認しましょう。

親の家計の確認

親の支出について確認しておきます。家計簿をつけている親であれば、毎月何にいくら使っているのかがわかりますが、そうでない場合は、通帳の入出金記録から毎月の支出を割り出しましょう。また、バリアフリーへのリフォームやその他修繕費など、急に支出が大きくなった理由が明確にわかるのであれば聞き出します。

利用できる制度がないかの確認

親の今後の収入では月々の支出をまかなえないことが明確な場合は、親のお金がないときに利用できる制度がないかどうかを確認しましょう。制度について、詳しくは次章で紹介します。

お金がなくなった親が利用できる制度

親のお金がなくなった場合、以下の3つの制度の利用を検討しましょう。

生活福祉資金貸付制度

生活福祉資金貸付制度とは、公的な融資制度の中でも、低所得世帯、高齢者世帯、障害者世帯を対象に一時的な生活資金を貸し付ける制度です。無利子、あるいは低金利で融資を受けることができます。

この貸付資金の種類や条件には種類がありますが、中でも高齢者が利用しやすいのが不動産担保型生活資金です。自宅を担保に生活資金を貸し付けるもので、「合計貸付額は土地の評価額の70%程度」「月30万円以内」などの条件があります。貸付期間は、借受人が亡くなるまで、または貸付金額が上限に達するまでの間です。

生活福祉資金貸付制度は、どの自治体であっても、居住地を管轄する福祉協議会で相談可能です。

生活保護

年金だけではとうてい食べつないでいけないことが確かで、生活福祉資金貸付制度を利用することができない場合には、生活保護制度の利用を検討しましょう。必要最低限の生活を営むため、年金では足りない部分を補填してもらうことが可能です。

貸し付けではなく、受給した金額は返さなくて良い制度ですが、そのぶん審査は厳しい傾向にあります。余剰不動産や車など、生活必需品ではない財産があれば、それらを手放した上で申請することを求められたり、子世代など援助が可能な縁者はいないかの調査があったりします。本当に資産が底をつき、援助する人がいない人向けの最後の砦です。

民間の不動産担保型融資などを利用する

とくに資産価値の高い自宅を所有している親であれば、各金融機関が用意している不動産担保型融資などの利用も検討しましょう。主に「リバースモーゲージ」と「リースバック」の2つがあります。

リバースモーゲージとは、自宅を担保に借り入れできる仕組みです。月々の返済は利息のみで、元金については契約者が死亡したときに相続人が自宅を売却するなどして返済します。毎月、少しの金額を返していくだけで、住み慣れた自宅に暮らしながら生活資金を調達できます。

リースバックとは、自宅を売却した後も、買主側と賃貸借契約を結ぶことでそのまま我が家に住み続けられる仕組みです。売却金としてまとまった金額を得た後は、家賃を支払っていくことになります。

お金がなくなった親の面倒をみるときの注意点

ご紹介したような制度を利用しながら、お金がなくなった親の面倒をみる際には、以下のことに注意しましょう。

成年後見制度を利用して認知症に備えておく

近い将来、親の判断能力が鈍くなり、お金を使い込んでしまったり、詐欺被害に遭ったり、通帳をなくしたりといった金銭トラブルが発生する可能性があります。ただでさえお金がないのに、そのような状況に陥ってしまうと大変です。成年後見制度を利用すれば、将来、親が認知症になったとき、後見人が適切に金銭を管理することができます。

親が認知症になる前であれば、事前に「誰に」「どこまで」任せるかを公正証書で契約しておく任意後見を選ぶことができます。認知症になってからでも成年後見制度の利用はできますが、「誰に」「どこまで」後見を任せるかは家庭裁判所の判断となるため、子どもが後見人に選ばれない場合も出てきます。子どもが確実に後見人になりたい場合には、任意後見を利用しましょう。

援助を行ったらしっかり記録をつけておく

子世代がやむなく援助を行う場合には、いつ、何にどれほどのお金を使ったかをきちんと記録しておきましょう。後に生じる相続の際に、各相続人に「これほどの援助を行った」と主張することが可能になります。

同居する場合は自分の家族の意見も尊重して

お金での援助では足りず同居を選択した方が良いと判断した場合でも、まずは配偶者をはじめとした自分の家族にも意向を確認しましょう。家族全体の問題となるため、自分ひとりの判断で強制的に同居を進めるのではなく、家族ときちんと相談をすることが大切です。

また、親の方も、納得の同居にはならないケースがあります。たとえ子どもが住むところでも、年老いてからまるで知らない町に連れてこられて、順応できる人ばかりとは限らないためです。友達がいないからと引きこもったり、足腰が衰えたり、認知症になってしまったりといった可能性もあります。

お金がない親との同居を考える場合には、親本人と、自分の家族の意向をしっかり受け止めましょう。

親の老後資金を貯めるために子ができること

できれば、親のお金がなくなってからではなく、事前に親の生活のため対策を打っておきたいものです。事情に合わせて、以下の3点を行いましょう。

ゆるやかな資産運用をすすめる

老後を迎える前に運用型の個人年金を申し込んでおけば、年金生活となった後の生活費補填が可能になります。税制優遇措置のあるiDeCoや積み立てNISAなど、比較的安全に運用できるものであれば、親としても、すすめる子ども側としても安心です。

家計の見直しをすすめる

定年後は収入が著しく減少する人が少なくありません。60歳で再雇用となったとしても、年収が以前の5割、6割になってしまったという例も珍しくないため、今のうちから家計の見直しを進めておきましょう。電気会社をより安いところに変える、携帯電話を格安スマホに変えるなど、固定費の節約は積み重ねると大きな節約になります。

親の資産を全て把握しておく

現金以外にどのような資産があるのかに注目し、できれば親の資産を全て把握しておきましょう。通帳にお金がなくても、満期になる保険があったり、余剰の不動産を有していたりする可能性があります。それらをお金に換えておけば、プラスで老後資産を得ることができます。

まとめ

お金がない親の面倒をみることに負担を感じる人は少なくありません。できれば、親のお金がなくなる前から対策をしておくのがベストです。「親に何かをうるさく言うと、過干渉だといわれる」と悩んでしまうのであれば、今のうちに対策しておかなければ家族がどれだけ困るのか、一度真剣に説得してみましょう。のちに子世代に迷惑がかかることを親が理解すれば、聞く耳を持ってくれる可能性は高いです。

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