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遺産相続でもめる原因は?もめないために今からできることを解説

2021年8月2日

「遺産相続でもめるなんて、お金持ちだけの話」と思っていませんか。実際には、お金が残っていないからこそ、相続人の間で争いが起こることもあります。「こんなことなら遺言書を書いてもらっておけばよかった」と思っても、被相続人が亡くなってからではそれも叶いません。どんな財産や相続人がもめごとの原因となるのか、遺産分割が難しいケースは?など、遺産相続でもめる原因や、もめないために今からできることを解説します。

相続する遺産でもめる原因

相続でもめる原因には、遺産と人の2種類があります。まずは、遺産でもめる原因について、5つのパターンで解説します。

遺産が親の家とわずかな現金だけ

遺産相続でもめる原因に最もなりうるのが、遺産に占める不動産の割合が大きいパターンです。とくに、一軒家とわずかな現金が残されている場合、家を相続する人とお金を相続する人とでは、受け継ぐ資産の差がかなり大きくなってしまいます。
こういったパターンでは、家を売りに出し、得た売却益を相続人間で分割する方法が一番スッキリするのですが、「思い出の詰まった実家を売りに出したくない」と子世代が言い出したり、その一軒家に相続人の一人が居住していたりする場合には、売却が困難になります。

誰もが相続したい不動産がある

想い出のある実家や、駅近・日当たり良好で収益の高い賃貸マンションなど、相続人の誰もが相続したいと思うような不動産がある場合は、争奪戦になりがちです。

誰も相続したくない不動産がある

荒れた山林や、売却の難しい土地建物などは、相続したとしても管理費用が掛かるばかりで利益はほぼありません。相続人の間で押し付け合いになりがちです。

あるはずの現金や宝飾類がない

遺産がある場合だけでなく、「あるはずのものがない」場合も問題になります。被相続人の通帳にお金が残っていないときは「同居していた相続人や、お世話をしていた家族がお金を使い込んだのではないか」と勘繰られるケースがあります。また、被相続人のエンゲージリングなど、形見としてふさわしい宝飾類が紛失していると「誰かに盗まれたのでは」と騒ぎになることも。

遺言書通りの遺産分割では納得がいかない

被相続人が遺言書を作成していても、その内容が相続人の遺留分を侵害しているなどといった理由で、誰もが納得のいく相続にはならないケースがあります。遺留分とは、被相続人の配偶者や子どもなど、法定相続人の一部に認められている、最低限の遺産取得分です。遺言書がこれを侵害しているとみなされる場合、相続人は遺留分侵害額請求を行うことができます。

相続する人でもめる原因

次に、相続する人でもめる原因について、5つのパターンで解説します。

相続人や同居家族が寄与分を主張する

寄与分とは、被相続人の財産形成に貢献した後見人が、他の相続人よりも多く遺産を取得できる制度のことです。また、相続人でなくとも、被相続人の療養などに貢献した人などには、特別寄与料が認められます。
具体的には、「親の事業を手伝ってきた子ども」「介護を一手に引き受けてきたお嫁さん」などが、寄与分を主張する可能性があります。他の相続人がそれに納得しなければ、もめごとに発展します。

平等ではない分割方法に相続人の配偶者が口出しをする

先に紹介した寄与分は、本人が主張しなくとも、他の相続人が考慮してくれる場合が多々あります。「お兄さんは親と同居して面倒を見てくれたのだから、取得分が多くても当たり前」と、他の相続人が納得のうえで1人の取得分を多くすることもあるでしょう。しかし、「事情は分かるけれど、それにしてもウチの取得分が小さすぎるのでは?」「自分も頻繁に義父の家へ通って介護をしたのに」などと、配偶者が主張するケースがあります。

相続人が複数回結婚をしていて、それぞれ子どもがいるなど相続関係が複雑

結婚を繰り返したとしても、前の配偶者は法定相続人になりえませんが、前の配偶者との間に子どもがいる場合には、その子に相続権があります。このように、被相続人が複数回の結婚をしていると、相続人が増えて分割がしにくくなります。また、相続人同士で日ごろ交流がないと、他の相続人は「ひょっこり現れた子どもに、一部でも遺産を持っていかれるなんて」などといった気持ちになり、もめごとに発展することがあります。

相続人の一人に特別受益がある

特別受益とは、被相続人が存命のうちに相続人が受けていた贈与などを指します。「親に援助してもらい、マイホームを建てた」「親に事業資金を援助してもらった」など、相続人の一人に特別受益がある場合、遺産を平等に分けては不公平です。とはいえ、相続人が子どもたちであれば、「留学させてもらった」など、それぞれ親に面倒を見てもらったことがあるはず。一人が多額の贈与を受けたからといって、その金額を単純に差し引けばよいとも限らず、もめごとの一因になります。

遺言書により遺贈が発生する

遺言書によって、法定相続人ではない人に遺産を無償で譲ることを、遺贈といいます。この遺贈が多額であったり、相続人が見知っていない人への遺贈だったりすると、相続人から反発が起きることは大いに予想できます。

遺産相続でもめない方法

以上、遺産相続でもめる原因を踏まえ、もめない方法について解説します。

相続人が遺産をきちんと分割できるような財産構成をつくる

相続人の数は家族構成により違います。相続人が一人っ子であればもめることはないですが、2人、3人と兄弟が増えるごとに、遺産の分割が困難になりもめる可能性が高まります。とくに財産に占める不動産の割合が大きい場合は、各相続人に公平に遺産が渡るような財産構成を意識し、資産形成を行いましょう。

同居家族がいる場合は通帳をしっかり管理し記録を残す

財産が思いのほか残っていない、宝飾類を紛失するといったことのないよう、通帳の管理はしっかり行いましょう。宝飾品を他人に譲ったり、現金に換えたりした場合には、その記録も残しておきます。

事前に家族会議を開く

とくに相続人が多くなる場合には、被相続人が存命のうちに、事前に家族会議を開いておきます。「全員が揃った会議では、本音が出ないかも」と心配な場合は、被相続人が個別に希望をヒアリングしておくと、それぞれの相続人の希望に沿った遺言書を残せます。

弁護士に相談する

もめごとになりそうであれば、早めに弁護士を手配しておくのもいいでしょう。弁護士であれば、法にのっとり、事情に即した提案を行ってくれます。

今からできる遺産相続の準備

被相続人が存命で、元気なうちから遺産相続の準備を行いましょう。今からできることは、以下の3点です。

不動産の整理

収益性に乏しいなど、相続人にとって魅力がない不動産については処分を検討します。誰もが相続したいような魅力的な不動産については、あらかじめ評価額や収益性を計算しておきましょう。そして、1人の相続人がその不動産を相続したとしても、他の相続人が納得できるような他の財産が用意できれば理想的です。

遺言書の作成

公平さに十分配慮した遺言書を作成します。遺産を平等に分けることだけに注力するのではなく、一人の相続人に偏った生前贈与はなかったかを念頭において、公平な遺言書を書きあげましょう。難しい場合は弁護士に依頼すると、相続発生時にも対応してもらえるため安心です。

家系図の作成

婚姻が複数回ある、認知した子どもがいるなど相続関係が複雑な場合は、家系図の作成を行い、完成したら相続人へ渡しておきましょう。それぞれの連絡先を添えておくと、相続発生時もスムーズに連絡ができます。

まとめ

相続でもめるのは、お金持ちばかりではないことがお分かりいただけたでしょうか。不動産の割合が多いケースや、相続人の人数が多いケースでは、総遺産額の大小にかかわらずもめごとになりがちです。「我が家は大丈夫」と思わず、まずは被相続人の全財産を把握し、各相続人に公平に分けられるか検討することから始めましょう。

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